自宅でNAS(ネットワークHDD)を構築しました。
NASとは、ざっくり言うと、共有ドライブです。会社などで、データをみんなで保存するサーバーの自宅版といったところでしょうか。
NAS、ネットワークHDDなんて言うと難しいように思えますが、それほど難しくありません。ネットワークの勉強がてらコチョコチョいじっていこうと思います。
自宅でNASを構築する目的や、セキュリティーの設定など、筆者(荒川)が行ったことを書いてみたいと思います。
エントリーモデルの安価な製品ですが、構築しようと思った目的はほぼ達することができました。なにかの参考になれば幸いです。
目的は、自室とリビングのパソコンでデータを共有したかった
筆者の自宅のPC環境は、自室(3F)に編集室を構えていまして、デスクトップパソコンが鎮座しています。そして、リビング(2F)にノートパソコンを置いています。これら2台のパソコンを使って作業をしています。
2Fと3Fとの往来のたびに、データのやりとりの問題が生じます。
今までは、どのようにやっていたのかと言うと、
- USBメモリを使用
- クラウドドライブの使用
しかし、これらの方法でのデータ共有は、それぞれ問題がありました。

① USBメモリは持ち歩かなければならない
2Fと3Fを行ったり来たりしながらのUSB持ち運びはなかなか面倒です。身体だけ移動してしまい、抜いてくることを忘れることもしばしばあってストレスになっていました。
そして、USBメモリは、あくまでも一時的に保存しておく媒体です。
最終的な成果は、メインぱPCである3Fのデスクトップパソコンに接続した外付けHDDに保存しなければなりません。それもまたストレスになっていました。
② クラウドドライブは、PCの容量を圧迫してしまう
Onedriveやicloud、google driveなどのクラウドストレージはどうでしょう?一見良さそうに見えます。実際いいです。クラウドでやりとりするのが理想的ではあります。
無料で使用できる容量は少なく、有料になる、という欠点もありますが、わたしは、どちらかと言うと、パソコンの容量を圧迫してしまう問題のほうが大きくストレスになりました。
クラウドと言っても、実際は、「PCに保存してあるものをWEB上にも保存する」という位置づけのサービスがほとんどです。
「WEB上のドライブにだけデータを預ける」というわけではないのです。2台のパソコンを使用して同じデータを扱えば、どちらのパソコンにも同じデータが保存されるのです。
Cドライブ(OSがインストールされているドライブ)ではなく、外付けのHDDを用意してクラウドデータと同期させることもできますが、ノートパソコンなどが特にそうですが、常に外付けHDDを接続するというわけではないので、Cドライブ上での同期が望ましいです。そうすると、あっという間にCドライブがいっぱいになってしまうのです。
NASであれば、これらの問題を解決できる
NASであれば、これらの問題を解決できると考えました。過去に何台か導入したことはありましたが、あまりいい印象はありませんでした。
いつの間にか使わなくなり、内蔵OSが古くなったのか、いまネットワークに接続すると、イライラするくらい遅いです。
不信感はあったのですが、最初の導入から10年近く経っていますので、性能も向上していると考えて購入に至りました。
果たして、諸問題は解決するのでしょうか。

BUFFALO Link Station LS210DG 2TBモデルをチョイス
なるべく、費用はかけたくない(かけることができない)ことから、エントリーモデルを選びました。
NASには、ファイルサーバー機能のほかに、テレビと接続して録画したデータの保存や、WEB経由でスマホなどと、外から接続したりする機能があります。これらの機能は、ほとんど使わない(期待しない)のであれば、エントリーモデルで十分かな、という思惑もありました。
NAS導入にあたって実現したいこと(目的)
- ファイルの共有(2つのパソコンでシームレスにデータを編集できる)
- アクセスできる端末を自分で制御する
(自分のパソコンのみアクセス可能にする)
これらの目的を最低限実現したいと思います。
①ファイルの共有
これは、上の項で説明しました。USBを持ち運びすることなく、データを編集できるようにしたいというのが第一の目的です。
データの読み込みや書き込みでイライラすることなく、(ある程度)シームレスに操作できることを望んでいました。
②アクセスできる端末を自分で制御する
NASは、デフォルトでは、接続しているネットワーク内なら全ての端末から共有できます。
考えようによっては、これは困ったものです。
例えば、社内で考えると、人事課内だけで管理するフォルダは、経理課や営業課では閲覧含めてできないようにしたいものです。そのようなときに問題になるのです。
筆者は、以前、レンタルオフィスを借りて作業していました。そのレンタルオフィス内のネットワークから、とあるテナントのNASが一時期共有されている事案がありました。同じレンタルオフィス内に入っているだけで全く無関係のテナント全てに共有されているわけですからとても怖いことだと思いました。
自宅内のネットワークだったら、全員アクセスできていいんでね?と思われるかも知れませんが、そこも落とし穴があります。
会社員で自宅勤務の方であれば、家族と言えど、会社の情報にはアクセスできないようにしておくべきです。
それに、男性であれば思い当たるケースかもしれませんが、家族には見られたくないムフフなファイル群があると思います(ムフフはご想像におまかせ)。
Windowsのファイル共有という手もあるが
Windowsのフォルダ共有という手も当初考えました。メインのPCに接続してある大容量のHDDそのものを共有しようとしたのです。
こちらはなかなか上手にいきませんでした。Windowsのログイン方法などにより、設定が素人には複雑なのです。ネットワーク内誰からもアクセス可能にすることはできましたが、アクセス制限をかけることができませんでした。
致命的なのは、メインのPCがスリープしてしまうとネットワーク共有ができないことでした。ノートPCで作業するときにも、いちいちメインPCの電源管理までしなければならいことがストレスになりました。
目次に戻る←←←まとめ 2つの目的は実現できたか
上の2つの目的を達成できたかを検証します。まだ運用の途中なので不具合も出てくるとは思いますが、第一段階の結果として報告します。
接続自体は、とても簡単でした。メーカーより専用のアプリをダウンロードして設定します。
このアプリがあると、ネットワーク内のNASを探索してくれるので、深いネットワークの知識がなくても大丈夫です。

①ファイルの共有は非常に便利なものとなった
パソコン間でのデータのやりとりは非常に楽になりました。この便利さははかり知れません。

自宅内でクラウドドライブにいるようなシームレスな使い心地です。
本来、このような目的のための機材なのですから当たり前と言えば当たり前ですが、安価に実現できてしまうことが凄い世の中になったな、という印象です。
Link Station LS210DG には、タイマー機能が付属しています。電源のオンオフを時間で設定できる機能です。これがなかなか良いです。
夜中、自宅にいないときには、セキュリティー面からもそうですし、待機電源的にも起動しておく必要はありません。そんなときにこの電源オンオフ機能を設定しておくと、指定時間に電源を切ってくれます。そして、指定時間に電源オンしてくれます。

②アクセスできる端末を自分で制御することも意外と簡単にできた
今回購入した、Link Station LS210DG に限らず、一般的なNAS機には、アクセスを制限する機能が付属しています。
Link Station LS210DG の場合は、アクセスさせるユーザーを作って、パスワードを付与するシステムです。

筆者の場合だと、2つのユーザーを作って、それぞれのパソコンに割り当てます。一度ログインしてしまえば、それ以降の認証は不要です。
これで、家族から見られたくない(ムフフな)フォルダなどへはアクセスされる心配はありません。
Link Station LS210DG の場合は、NASの存在そのものをネットワーク探索させない機能も付属しています。こちらの機能は今のところ使っていません。
ネットワークの勉強にも最適
あくまで自宅で使う程度の簡易なNAS機という位置づけですが、やっていることは、企業などで使っているものと本来的には変わりません。
データのバックアップ機能はありますが、ミラーリング機能はついていませんので、定期にハードディスクにバックアップしていく必要があります。
扱っているのは、ネットワークですので勉強にもなると思っています。取り扱い説明書に書いてある言葉が専門的な言葉であれば、WEBで調べるなどすると自分の知識として身につきます。
やりようによっては、外からのアクセスも可能です。結局自宅内のネットワークですので、外からのアクセスに対しては非常に貧弱であるとは思いますが、こちらもいつか試してみたいと思っています。
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